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【辞典詩集( 仮)】せ:選択
【辞典詩集(仮)】せ:選択
『ミルクかオレンジジュースならオレンジジュース。
チョコレートかホットケーキなら。。。うーん。チョコレートかな。』
少年は眠れない夜によくそうするように窓から覗く月と話し込んでいた。
【大人になるためには何かを捨て何かを選びとらなければならない】
今夜の月が少年に伝えたのはおおよそそのようなことだった。
『もちろん夜と朝だったら夜の方が好きだよ』
少年は一瞬遠近感を失って窓に張り付いているように見えた月に手を伸ばした。
不意に心地良い重みを失って一緒に寝ていた犬のククが鼻を鳴らした。
細く開け放したドアからリビングの光が差し込んでいて
猫のララがその光の筋をやってきて少年の右足のあたりに体をすり寄せた。
『ククとララもどちらか選ばないといけないのかなぁ』
少年は困ってしまった。
ククの事もララの事も本当に大好きだった。
そして誰にも内緒にしてたのだが
毎週末に行く水族館のペングィンにこっそり「トト」という名前をつけて
ひそかな恋心を抱いていたからだ。

月はもう窓枠の四角いキャンバスから姿を消していた。
『やっぱりどちらかなんて選べないや。大人になるのはまだ先にしよう』
一度そう決めてしまうと随分と心が軽くなった気がした。
少年はふんわりと深い眠りの底に降りて行き短い夢を見た。
短いけれどとても暖かな夢だった。


コメント
この記事へのコメント
ありがとう。励みになります。
ちょこちょこ手は加えるかも。
2005/10/11 (火) 13:44:07 | URL | ksuke #79D/WHSg[ 編集]
ちょっと長文だね。
好きです。
2005/10/11 (火) 12:05:47 | URL | taro #79D/WHSg[ 編集]
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