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【辞典詩集(仮)】ら:ライプニッツ。
大きな雲が月を隠しても この街の夜は明るさを変えない。
葉をほとんど落とした街路樹は 不吉なシルエットで雲を掴もうとしている。
少し寒いねと君がかたむく。
僕はその言葉を微分したり積分したりして 結局は自分の言葉にする。
自分の言葉にしてしまう。
そうして少し君の肩に体をぶつけて 何でもないふりをする。

僕らの未来は交わらないかもしれない。

赤信号を見上げると 風に落ち葉が舞う。
それは蝶のようでもあり カラカラになった月のようでもある。
君は手を振って小さくなって 小さくなって車の向こうに消えてしまう。

僕らの未来は重ならないかもしれない。

郵便受けには何の知らせもなくて 僕は少し安心して哀しくなる。
階段をのぼると目の高さに天井が来て それはすぐに目の高さの床に変わる。
キーホルダーの留め具をカチカチと鳴らして 足音を忍ばせる。
部屋のドアを開けると 昨日のカレーの匂いがする。

僕らの未来は寄り添わないかもしれない。
と ただ 思う。
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